
生成りのレースが映える、華やかな一枚。
実はこちらのワンピース、もとはリネンの生成り色でした。
昨年の個展でお求めいただいたお客様からご連絡をいただいて、
お洗濯のとき色落ちさせてしまったとのこと。
「まだまだ娘には着られるサイズだし、とても気に入っているので、
何とかして着られる方法はないでしょうか?」と。
生地のメーカーにも問いあわせをし、
復元方法を聞いてみましたが、元の色をよみがえらせるのは難しいとのこと。
それなら、いっそ色を乗せてみよう。
時間がかかることを了承いただいて、脱色と染色に挑戦しました。
強い薬剤を使いたくないので、ゆっくり時間をかけて脱色。

縫い糸だけは染まらないので、新しく染めた色に合う糸で
ステッチし直しました。

鮮やかな色なので、これぐらいの方がバランスが良いようです。
今回、お客様に代金をご負担いただいてのお直しとなりました。
「金額がかかっても、この値段でもう一度着られるようになることが幸せです」
そう言っていただけて嬉しかった。
お直しをすすめながら、またひとつ、手作りの魅力を再確認した出来事でした。