marin sweets.
2015年 09月 01日
こだわりの材料で、白砂糖を使わない、優しいお母さんの手作りお菓子。
素材の良さを引き立てる程よい甘さで、まるで食事の一部のよう。
今回「まいにちふく展」にて、お菓子作りを担当してくれる、marin sweets
彼女は小さな子ども二人を育てながら、福岡でお菓子作りをしているお母さん。
メッセージをもらっているのでご紹介しますね。
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きっかけ。
もちろん、お菓子づくりが好きだったから。
もともとお菓子を作ること、食べることは好きで、
東京に行って習いに行き始めたことが今の原動になりました。
すごく丁寧に教えてもらい、キラキラした今時の流行りのお菓子からシンプルな焼き菓子まで。
家族のおいしいと言って食べてくれる笑顔を思うとどんどん作ってあげたくて。
そして少しでも上手においしく作れるようになりたくて。
今思うと無我夢中でした。
子どもたち二人も小さかったから、毎日寝静まってから夜中にキッチンに立っていました。
でも本当に楽しかったし、思うような仕上がりにならなかったら
また明日も焼いてみようと一生懸命でした。
ただ、習ったレシピをそのまま作るわけではなかったから、
そこが苦労した分でもあり、ますますお菓子作りの楽しさを見出したきっかけだったのかも知れません。
それは白砂糖を使わないこと。
小麦粉、卵はもちろん、出来る限り新鮮で安全な材料を使うこと。
自分自身にアレルギーがあったからかもしれないけど、
小さな子供たちが口にするものだからなおさら。
白砂糖は、体を冷やしてしまう。
それならきび砂糖、てんさい糖で。
でもそうすると、甘みがはっきりせずあいまいな味になってしまう。
シフォンケーキなど、しっかりしたメレンゲを作らないといけない場合がなかなか泡立ちません。
そこからは試行錯誤でした。
甘みにははちみつを加えてみたり、シフォンケーキのメレンゲ作りの際には
お砂糖を何度も分けて入れてみたり。
でもあるとき、鋭い甘みではなく、優しいほんのりしたまろやかな甘みそのものが
本来の味であることに気づかされて。
もちろん、みんながその味に慣れているわけではないけど、
子供たちもきび砂糖やてんさい糖で作ったお菓子を美味しそうにほおばる顔を見ていると、
きちんとした味=プロの味のような今までの自分の概念は何だったのだろうと思うようになって。
優しい味こそが本当の味であり、それは日本の伝統和食と同じように
シンプルなものであるがゆえに、ひとつひとつの材料と手間をおしまず作ることで
お店には負けない美味しさを生みだすことが出来るんです。
お店で買ってきたらすぐに食べられるし、色々なバリエーションもある。
でもやっぱり手作りお菓子って違うのです。
ひと手間おしまず、たとえばパウンドケーキの泡立て一つでも、ハンドミキサーを使わず、手で泡立てます。
一度にたくさんは泡立てられないから、一回に一つしか焼けない。
でもそうすることで、きめ細かな生地にあのしっとり感。
お店では味わえない食感はまさに手作りならでは。
今流行りのキラキラしたお菓子ではなく、
焼き菓子や見た目は普通のシンプルケーキだけど、
心を込めて作るお菓子たちは本当に宝石のように愛おしく感じます。
子育て中のお菓子作り、正直、きついなと思うこともあるけど、
これが不思議でキッチンに立つと自然に背筋が伸びてシャンとした気持になります。
そして出来あがったときの達成感、「おいしかった!」のお言葉。
これがあるから本当に頑張れるのです。
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