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変えない勇気。


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昨日、近所を自転車で走っていたら、
道端に「ご自由にお持ち帰りください」と。

趣味の良い古いうつわの数々。
お引越しか何かで処分されているのかな。
その中から、モダンな四寸取り皿を三枚、ありがたく頂いてきました。


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後ろには「北野をどり」の刻印。
毎年北野の天神さんで行われる舞の奉納行事、
そのノベルティとして配られたお皿だったようです。


一方、
夕方からは、近所の児童公園が取り壊されるということで、
市の職員さんや関係部署の説明会に、ゴンとまめぴーと共に行ってきました。

縦割り行政とはまさにこのことか、と社会の縮図を見るような、
空虚な謝罪の言葉とは対照的な住民の熱い声。


今朝の新聞に載っていました。
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すてる、やめる、とめる、とりけす。

ここのところ、そんな潔い決定が、諸手を挙げて歓迎される空気があるとおもう。
人間関係にも、社会にも、物と人とのかかわりにおいても。

当然、間違いに気づいたなら、既存の取り決めを壊し、
よりよいやり方を打ちたてるのは、リベラルなやり方だと思うけど、
とにもかくにも問題があるなら捨ててしまえばいい、やめてしまえばいい、
というのにも、何だか釈然としないものがあって。

確かに原因そのものをなくしてしまえば、問題は起こらなくなるけれど、
そこに付随していた良いもの、悪いもの、ひっくるめた思い出や、
それらを維持させてきた人間の知恵とか、受け継いできた文化みたいなものまで消えてしまう。

それって、ちょっと寂しいこと。

分かり合えないから、分かろうとする。
力が及ばないなら、努力する。
問題があるなら、他のやり方を試してみる。
それが人間らしさなのではないかなと思うのです。

しょうがない、めんどくさい、で終わらせないための知恵や勇気を持ちたい、
そう思った震災五年目の朝です。


by fu-ko-handmade | 2016-03-11 10:53 | くらしのこと

手づくり暮らし研究家、FU-KOこと美濃羽まゆみのblogです。京都の古い町家から「ものを作る、幸せのかたちを作る」をテーマに、手づくりのある暮らしを提案します。


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