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やりきる、ちから。

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お盆に帰省したついでに、
同じ岐阜県内にある鍾乳洞に遊びに行きました。

ここでは洞窟探検ができるほか、
湧き水を利用した釣堀があり、竿を借りて岩魚を釣ることができます。

ゴン、ここで見事にはまる・・・

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池いっぱいに飼ってある岩魚はお腹をすかせているらしく、
エサにはすぐに食いつくのですが、針には返しがついておらず、
テグスはくもの糸のように細い・・・

4本1000円の竿は、あっという間に全部だめになってしまいました。
ええ商売やな~(笑)

でも、時折お隣の親子連れが奇跡的に釣り上げたりしているのをみて、
「ぜったい釣る!」とゴンの気持ちがおさまらない。

まめぴーも眠たそうにしているし、暑いし、私たち親は帰りたくて仕方が無い。

でも、このモードに入ってしまうと、アカンのです。
今まで9年間この人と付き合ってきて、母は経験上よく分かっております(笑)
無理にやめさせると、かえって後でこじれて、たいへんなことになるのです。

これは最後までやりきらなくては気がすまないな、と思ったので、
まめぴーはおとーちゃんにまかせて、覚悟をきめて付き合うことにしました。
私は専属カメラマンとしてその様子を写真撮影して時間をつぶします(笑)


なぜ、釣れないのか。
どう工夫すれば、釣れるのか。
ぶつぶつ独り言をいいながら、必死の形相で考えているゴン。

エサの形を変えてみる?
糸が細いなら、小さな魚を狙ってみる?
元気のいい魚を撒きエサで集め、動きのゆっくりな魚を狙ったらどうだろう。

照りつける直射日光をものともせず、小さな頭の中はフル回転です。

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そのそばで、嬉しそうに綿あめに食らいつくまめぴー(笑)
しあわせそうだあ。


こういう並外れた集中力は凸凹さんならではなのかもしれへんけど、
実は、どんな子どもにも少なからずある「やりきろうとする力」や「こだわり」。

それって、周りの人間(特に親)にとっては迷惑なことばかり。
次の予定があるし、疲れるし、時間もなくなるし、なんでこんなにこだわるんだろう?
って嫌になりますよね・・・

恥ずかしいことですが、私も時折余裕がなくなると
子どもに対してイライラをぶつけてしまうことがあります。

でも、そのときの自分のこころを良く良く見つめてみると、
「小さいころのわたしは我慢させられてきたのに、この子だけずるい、我慢させなくては」
ってゆがんだ思いがあることに、最近気づきました。

子どもの「やりきろうとする姿」にイライラするのは、
私の中にいる小さい頃の私が、叶えられなかった想いを思い出すだからだとおもう。

けれど、そんなふうに我慢して身に付けた技術って、
「ふつう」に「波風たてずに」生きるには役立っても、
自分らしく正直に生きるのには邪魔になるんじゃないかなあ。

でも、そこから自由になれたなら、
もっともっと子どもは子どもらしくなれる気がする。
子ども自身が本来持っている、すごい力を発揮できるようになれるかもしれません。

だから、できるだけ今は子どもの「やりきるちから」を信じて、
キラキラした真剣なまなざしを、そばで目を細めながら見ていられたらと思うのです。

たぶん、学校や、友人関係ではきっとたくさん我慢してる。
だったら、親にぐらいは迷惑かけたっていいじゃない。


・・・と2時間ちかくがんばったゴンでしたが、
結局、釣果はゼロ(笑)

でも、「たのしかった~!」となぜかその顔は晴れやかでした。
よかったねえ。


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先日「ちいさな森」主催で、参加させていただいた発達凸凹についてのトークイベント。

発達障がい当事者として対談させてもらった友人、ろすいも、
小さな頃「とことんやりきる」こだわりの強い子どもだったと聞いています。

どんな思いで幼少期を過ごし、困難にぶつかってきたか。
どんな特性があって、それに対してどんな工夫をしてきたか。
彼女の話を聞いていると、わたしも子どもに接する上でヒントになることばかりです。

そんな彼女が、8月24日に、当事者としての想いをお話してくれるイベントを開くそうです。
ご興味のある方は是非、お問い合わせしてみてくださいね。



by fu-ko-handmade | 2016-08-19 13:31 | ちいさな森

手づくり暮らし研究家、FU-KOこと美濃羽まゆみのblogです。京都の古い町家から「ものを作る、幸せのかたちを作る」をテーマに、手づくりのある暮らしを提案します。


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