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私の勉強法。

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ここのところ、個展のオーダー分を作りながら、ミシンが使えない朝方などは、
来春発売の新刊に向け、パターン製作をしています。

いつも傍らにあるのは、洋服作りを始めたころからずっと参考にしている、
専門学校のテキスト。

特にこの本は基礎中の基礎なんだけど、
作図したり、細かなデザインを作ったり、縫い方を考えたりするときに、
いまだにずっと現役です。
(表紙はまだ小さかったゴンにびりびりにされちゃいました。笑)

よく、「独学で洋裁を学んできた」とお話しすると
「どうやって勉強しましたか?」と質問されることが多いです。

その時お答えするのは、とにかく作ってみること、それに尽きると思います。
作りたいデザインがあれば、時に専門書の力を借りて、とにかく形にしてみること。
間違っても、修正したらいい。それぐらいの軽い気持ちで。

あとは実際に着てみて(子供服だったら着せてみて)、
動きづらい部分だったり、シルエットがきれいに出ないのなら、その理由を考える。

それから、仕立てがいい、シルエットの綺麗な洋服を観察することもとても大事な気がします。
隅々まで裏を見て、「ああ、ここがこういう縫い方になっているから肌にあたらないんだ」
「この微妙なふくらみが、動きやすさにつながっているんだな」
そんなことを気づけたら、それを次の服作りに生かします。

上手くいかないときには、その原因を探すこと。
上手くいっても、その原因を探すこと。

ずっとそのように試行錯誤しながら、
少しずつではありますが、思い通りのシルエットを出せるようになってきました。

だから、
「いつかやってみたいけど、やっぱりちゃんと勉強しなくちゃいけないんじゃないかな。」
「難しそうだから、手が出せない、私には無理・・・」
そう考えている方がいらっしゃるなら、勇気をもって一歩踏み出してほしいと思います。

洋裁の世界は奥深いです。
わたしもまだまだ、その入り口に立った程度。
でも、知らないからこそ常識破りの新しい方法が見つかったり、
型にとらわれない作り方を楽しめるのかもしれないとも思っています。

そして、何よりも自分が着たいと思う色で、生地で、
自分に似合う丈で、デザインで、洋服を作れる喜び、その楽しさ。
洋裁の魅力は、そこにあるんじゃないでしょうか。

この間のテレビでもお話していましたが、
今の日本はとても豊かになって、自分で作るより買うほうが安く、
手軽にものを手に入れられる時代になりました。

でも、そこをあえて、暮らしの中で使うものを自分で手作りしていくことで、
気づける大切なことが沢山あるはず。

くふうして、限られたものを使い切ることの気持ちよさ。
不便を感じたときに、人任せ、もの任せにするのではなく、
自分で何とかしていこうという気持ち。

そして、私自身がそうだったように、自らが作り手となることで、
どんな品物も人の手から生まれ、縁あってここに届いているということの、
感謝と尊敬の気持ちも自ずと沸いてくると思います。

そうすれば、ものと人との愛着はもっと深まるはず。
すぐ捨てたり、買い換えたりしなくても、
お互いを助け合いながら、いい関係を築いていけるような気がするのです。

これからも、手作りのある暮らしを通じて、そんなことをお伝えし続けていきたいな。

久しぶりの青空に、そんなことを思いました。

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【お知らせ】
メールでお問い合わせをいただきましたIさま。
お返事を差し上げましたがエラーで戻ってまいりました。
こちらにお返事を書かせていただきますね。

先日のテレビ出演、お母様が見てくださったのですね!
気に入っていただいて嬉しいです。
お問い合わせいただきましたお洋服の販売ですが、
年2回ほどの個展でのご紹介のみとなっています。

教室もやりたい気持ちはあるのですが、なかなか手が回らず・・・
今後もしイベント等の開催が決まりましたら、
ブログにてお知らせさせていただきますので、チェックして見てくださいね。





by fu-ko-handmade | 2016-10-06 09:46 | パターン(型紙)

手づくり暮らし研究家、FU-KOこと美濃羽まゆみのblogです。京都の古い町家から「ものを作る、幸せのかたちを作る」をテーマに、手づくりのある暮らしを提案します。


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