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学校へのこわさの正体と、彼を勇気づけてくれるもの。

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久しぶりの更新となりました。
すっかり秋の色合いが濃くなってきましたね。

連休中のお彼岸には、友人がおはぎをもって遊びにきてくれました。

おはぎはどちらかというと苦手なんやけど、
彼女が持ってきてくれた玄米ナッツ入りのおはぎ、おいしかったなあ。



さて、更新しなかった間にも、
なんだかまめぴーの学校へ行かない選択について、
たくさん読んでいただいているみたいです。

あれからまた、
いろいろあって、いろいろ考えて、いろいろ感じました。

その間もひたすらに心がけたのは、
日々まめぴーと楽しくおだやかに過ごすこと。

彼はここのところかなり不安定なきもちになることがあり、
いっぱいいっぱいになっているように感じたので(自暴自棄になったり、突然泣き出したり)
勉強についても生活リズムに関しても、あえて何も言わないようにしてきました。

そのかわり彼がそうしたいと言えば、わたしといっしょに楽しめること、
たとえば料理、博物館、映画、動画、キャッチボールなどをやる。

あとは日がな一日、彼が好きなように過ごす。
(ほとんどが動画とゲーム、野球が占めていた。
午後からは友だちがあそびにくる。)

余裕があれば、彼が学校についてとぎれとぎれに紡ぎだす言葉に、
じっくり耳をかたむけることを続けてきました。

その間も担任の先生から、主任の先生からの熱心なかかわりは続き、
状況は一進一退。ときに二退も三退も(笑)

でもここの所ようやく、まめぴーの目にも余裕がもどってきたみたい。
それにつれ、先生がたとも意思疎通ができるようになってきた感じがある。

さらに今日、とあるうれしいことがありました。

そんなようすを、
またこのへんでまとめておこうと思います。

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まめぴーの登校について先生たちと話し合いの機会をもったのは、
9月最初のころ。

そのときにわたしのなかで、心に決めたことがありました。

それは、先生がたの考えや学校に対して
わたしのほうから何か「変えてほしい」とお願いするのはやめておこう、ということ。

正直、先生たちの接し方や学校のありかたには、
納得できないこと、理解ができないところ、疑問点があるのは事実。

けれど、わたしがそう思うようにきっと先生方も、
わたしたちに対して同じように感じておられるはず。

誰だって自分が信じることを一番正しいと思って行動しているのだし、
立場がちがえば意見がちがってあたりまえなのだから。

それに、学校にまめぴーが来ることを望んでいるのは先生たちで、
どうしたら彼が学校に行けるようになるか?を考え、実行するのは先生のほう。

先生たちのほうだって現状をよくしたいと思っておられるから、
子どものことを真剣に考えてくださっているからこそ、
貴重な時間をつかってむきあってくださっているはず。

だったら、
わたしにできることはまめぴーと学校とが意思疎通できるための、通訳ぐらいなのかな?

と思ったから、相手を変えようとすることはしないでおこうと思ったのです。


・・・いや、なんちゃって格好よく言いきっちゃいましたが、
じつは最初は、先生たちへ提言をまとめた長文の手紙をおくりつけようとしておりました。

でも、翌日それを読み返してみてびっくり。

だって先生たちのことは全然考えてなくって、
ただ「自分の気持ちを大切にしてほしい!」というエゴとしか読めなかったんだもの。
我ながらはずかしかった。

だから手紙を出すのはもちろんやめて、その代わりに
「わたしはわたし、学校は学校」として彼に向きあえばいい、と腹をくくったというわけです。
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そして、
わたしが彼にのぞむことを今一度はっきりさせておこう、とおもいました。

前にここでお話しした「笑顔になれるほうをえらぶ」もそのひとつ。




さらに、さらにその上の「そもそも」のところを考えてみた。

わたしが彼にのぞむこと、わたしの願いは
彼が「幸せでいられること」です。

それは、未来においてももちろんそうなってほしいけれど、
学校に行っていない今この瞬間にだって、そうあってほしい。

だから、彼がどう思っているか、どう感じているか、なにを求めているのか。

つたない言葉の裏側の、さらにその奥まで掘り当てるように聞いて、また聞いて、
それをできるだけそのままの形で先生がたへ伝えるように心がけてきました。

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まめぴーの言葉をたくさんひろいあげてわかったのは、
学校へ行くことに対して感じている「こわさ」。

さらに、その「こわさ」がどこから来ているかというと、
以前お話ししたことがある、担任の先生との信頼関係。

また、
主任の先生との関係にもこわさがあるということがわかりました。

ここのところ彼は友だちに会いにほぼ毎日休み時間には学校に行っているので、
(わたしも付き添いつつですが)その前後はほぼかならず、
職員室にいらっしゃる主任の先生と出くわすことになります。

その先生はゴンのときからお世話になっている経験のある先生なのですが、
とっても頭の回転がよくって明るい方。

その先生が、学校にくることが楽しい時間になるようにと、
2年生の先生たちとともに毎度コメディタッチに盛り上げてくだるのです。
(わたしはそれらが楽しくて笑い転げたりしていたのだけど。笑)

先生はきっと良かれと思ってやってくださっていたのでしょう。

通常の業務にくわえ、くふうをこらしてあの手この手で彼を元気づけようとしてくださること、
どんなにか大変なことだろうと考えると頭があがりません。

けれど、
彼はどちらかというと理詰めで、石橋をたたいてようやく納得できてから決断するタイプ。
決断してからは早いのやけど。

勢いでコミュニケーションをとるのがとても苦手なのだそう。

さらに、相手に対して空気は読まないものの、妙に勘が鋭いところがあるため
楽しい雰囲気の中に自分を操ろうとする意図を感じとるとびっくりしてしまう。

言いたいことはいっぱいあるけれど、つい自分のペースを崩されてしまうから、
先生と話をするのが怖かったんや。

そんなことをぽつりぽつり、話してくれました。


そんなわたしたち親子の一連のやりとりを、
わたしの想いをできるだけはさまないよう気を付けつつ、
このあいだの連休明けに先生方へお話させてもらいました。

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それをうけ、今日のつきそい登校のとき。
ふだんは明るく楽しい先生が今日は一味ちがいました。

まず口にしてくださったのは、
悪気はなかったけれど結果的に彼を傷つけてしまったことへのお詫びのことば。

そして、
彼が感じていることを彼自身の言葉で、彼のペースで話せるよう、
静かな場所で対応してくださって。

いつもは食い気味でつっこんできはるトークも(笑)
今日はぐっと押さえて真剣に対応くださっていたのがわかりました。

彼の言葉を一言ももらさないようにと、
自分の意見をさしはさまないようにと、慎重に聞いてくださっていた。

すると、まめぴーのほうもたどたどしくはありましたが、
自分なりの言葉で、しっかり想いを伝えてくれたのです。

びっくり!

こないだまでのコメディタッチとはうってかわって
「今日はいい会議ができたな。プロジェクト成功させよな」
と先生が言ってくれると、まめぴーも満足げ。

なんだかおもいがけず、プレゼントをもらったかのようでした。

先生、ほんまにありがとうございます・・・!

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これからまめぴーが学校に行くかは正直、わかりません。

行きたいとは言っているけれど、やっぱりいろんなハードルがあるらしい。
そして家が好きすぎるらしい。うれしいことやけど。

家に飽きて、ハードルが気にならなくなったらふいに行くこともあるかもしれないし、
ずっと行かないかもしれない。

それについては、これまでも何度も言いましたが彼自身がえらぶこと。
わたしにはどうすることもできないことです。

でも、今回、自分が勇気を出して「NO」といったことに、
真剣にむきあってくれた大人がいたこと。

しかも、かつては怖さを感じていたそのひとから、
きちんと自分の気持ちを受け止めてもらえたこと。

このことが、これからの彼の人生をどんなにか勇気づけてくれることか。

「(話して)つかれたけど、先生わかってくれたな」
そんな彼の帰りぎわの言葉が、それをじゅうぶんに物語っている気がしています。


さて、そんなまめぴーの選択は、これからどんな結果をうみだしていくのかな?!

なんだか楽しみになってきたわたしです^^






by fu-ko-handmade | 2020-09-25 17:00 | 学校に行かないという選択

手づくり暮らし研究家、FU-KOこと美濃羽まゆみのblogです。京都の古い町家から「ものを作る、幸せのかたちを作る」をテーマに、手づくりのある暮らしを提案します。


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