10月、一年でいちばんきれいに朝日が入ります。
表にとめてある自転車の反射板を通して一瞬だけ、
見とれるほどに鮮やかな虹が、障子にうつる。
朝起きて昨日干してあった食器を片付けおわってふと見ると、
ほんの数分のあいだにこんなにも移動していて、はっとした。
そして。
昨晩まめぴーが話していたことを思い出して、
また胸がぎゅっとなりました。
あんな、ちゃーちゃんしなんといて。
ちゃーちゃんがたとえおとこになっても、
ぼくのこときらいになっても、
いっぱいけんかしても、
しんでもずっとずっとはなれたくないねん。
そうやなあ。
わたしもずっとずっと離れたくない。
だって宇宙いち大好きやから。
けどな、いつかかならず別れるときがくるねん。
そんなんいやや・・・
やけどな、大丈夫。
ぜったいにみんな、おんなじ所にかえっていくねん。
きっときっと会えるから、安心してや。
・・・ぼく、ちゃーちゃんのところにうまれてほんとうによかった。
いっしょにすごせたこと、ぜったいわすれへん。
ありがとうな。わたしも絶対忘れへんで。
父が亡くなってしばらくのこと。
ちいさな男の子が夕暮れの道を泣きながら歩く映像が
頭の片隅にふとうかんで、ああこれは父のことだとおもった。
そして彼はおかあさんのもとに帰れたのだとおもった。
今日は父の6回目の命日。
おとうさん、たいせつなことを教えてくれてありがとう。