学校をやめた(行かないことを選択した)まめぴー。
実はこの夏から秋にかけて、さらにふたつのことをやめました。
ひとつは春からはじめた日本舞踊。
入門したのは、
ゴンとわたしとが3年前からお世話になっている佳卓流。
じつは、まめぴーは家元とは面識があって。
ゴンの出演させていただいた舞台の幕間に遊んでもらったり、
打ち上げに同行してカードゲームしてもらったり、ずっと仲良し。
だけどまめぴーはずっと「観る担当」。
幼いころから体を動かすのが好きな彼だったし、
いつかこっち側に来てくれたらいいのになあ~、
なんてぼんやり考えてたわたし。
家にいるあいだもしきりに日本舞踊の楽しさを語っていたのが功を奏したのか、
学校を休んでしばらくしたころ、彼のほうから「やってみたい」と言ってくれたのです。
もちろんわたしは「やった~!」と有頂天。
家元にも速攻で入門の意思を告げ、翌週には初めてのお稽古に。
初日は礼にはじまり、扇の基本の使い方、そして歩き方について。
緊張しつつも真剣にレクチャーをうけていた彼。
これからがたのしみやなあ、
もしかして親子三人で舞台に立てたりしたらおもしろいなあ、
そんな妄想もとまりませんでした。
が、3回目のお稽古で彼が神妙なおももちでひとこと。
「やっぱりやめたい」と。
え、どうしたん?理由をおしえてくれる?
と尋ねると、先生に求められるほどうまくできひん、
そのまま人前にたつのがはずかしいと泣き出す彼。
すこしずつうまくなればいいんやで、
自信がついてから舞台に立つのでもいいし、
立たなくても構わへん。
わたしも先生も、あなたが踊るのを楽しんでくれるだけでうれしいんやよ。
家元とそそう励ますも、やはりどうしても一歩がでない。
そんなやりとりが何回かつづいて、
お稽古から家に帰ってぽろりとこぼしたひとことが、
「ちゃーちゃんが喜ぶとおもったから・・・・」
!!!
そうやったんか・・・
わたし、自分で思っていた以上に浮かれてしまっていたんやなあ。
気持ちをひといちばい敏感に感じ取る彼は、
わたしが喜んでいるのが自分のことのようにうれしくて、
でも自分の本心とは違うから心苦しかったんやろなあ。
なんだか申し訳ないのか嬉しいのかよくわからない、複雑なきもちに。
優しい彼だから、
わたしが強くお願いしたら続けてはくれるかもしれない。
でも、いやいや続けさせてなんになるんだろう。
わたしが満足したいだけじゃないか。
今回の決断は、彼が自分で選んだこと。
それを無視してしまっては、彼の思いをおきざりにしてしまう。
だったら、わたしは彼の思いに寄り添おう。
そう心に決めました。
せっかく入門をこころよく受け入れてくださり、
いろいろとご準備くださった家元には申し訳ないとはおもいつつ、
彼といっしょに退会のご挨拶をしに行きました。
家元はたどたどしい彼の言葉をさえぎらず、
ゆっくりと聞いてくださったあと、彼の意思を快く受け入れてくださって。
さらに、
「またいつでも戻っておいで」とやさしく言ってくださって、
ほんとうにありがたかった。
申し訳ないきもちでいっぱいになりながら帰路につきましたが、
かたわらの彼が「ちゃんと言えた・・・せんせい、わかってくれはった」
と感慨深そうにつぶやいて、思わずはっとして。
そっか。
彼はいま「やめる」を体当たりで学んだんだ。
ずっと一つのことを続けることももちろん、価値あること。
けれど勇気を出してやめられた、そしてその思いを相手が受け止めてくれた、
それだってじゅうぶんに素晴らしいことなのかもしれない。
となりに並んであるく彼の凛とした横顔に、
たいせつなことを教えてもらった気がしました。
幻のお稽古姿・・・かわいかったなあ;;
そう、彼が「やめた」
もうひとつはもちろん、少年野球!
うっひゃーーー;;
これに関してはわたしも仕事の合間を縫っていろいろと準備にはしりまわったし、
もちろん出費もかさんだのでショックも大きかったのですが、
人生勉強代ということにしておこう。(くやしいので。笑)
とはいえすっかり野球大好きになった彼なので、
今回入ったような球団ではなく、
習い事の延長で気軽にできるチームには行こうと思っています。
学校もやめ、習い事もやめ、あらゆることをやめた彼。
でもひとつひとつやめるごとに自由に大胆に、
自信もパワーもみなぎっていくような気もするのです。
少年よ、はばたけ!
いつだって、ちゃーちゃんはあなたの味方やで!