サイン入り本の予約をスタートしました!初めての手縫いの本。
2024年 05月 08日
内容は、暮らし周りで役立つ様々な布小物。はじめに幼稚園児のころ母が「これで遊び」と手渡してくれた、一枚の布と手縫い針。隣で針仕事をする母の見よう見まねで運針してみたり、お菓子の缶に集めていたボタンやスパンコールを取り出してはつけてみたり。すると何でもない布がちいさなバッグになり、アクセサリーになり、お人形のスカートになる。そのことが不思議で、楽しくて、うれしくて、幼い私は夢中で作り続けました。大人になって洋裁を仕事にするようになり、手縫いからは遠ざかってしまっていたけれど、縁あって手縫いの布小物教室をひらくことになりました。材料は、アトリエに眠っていた、思い出深くて捨てられないでいたはぎれたち。どんな薄い布も厚い布も力強く縫い合わせるミシンは確かに便利なもの。でも、場所はとるし音は出るし、さまざまな専用の道具も必要です。ところが手縫いなら電気もいらず音も出ず、身近な道具でさっと作り始められるのが魅力。洋服にはならない小さなはぎれでも、つなぎ合わせれば暮らしに役立つ布小物ができ上がるうれしさに、子どものころのように作り続ける手が止まらなくなりました。教室では月1回、ひとつの作品を作り上げます。ひとつ、またひとつと作品を仕上げるたびに生徒さんの表情がやわらかくなっていきます。手で布の感触をたしかめながら、ひと針ひと針ゆっくりと、心落ち着けて作品を作り上げていく。手縫いはどこか瞑想に似ているのかもしれません。そんな手縫い教室で生まれた、作りやすくて暮らしに役立つ布小物のレシピを一冊にまとめました。ぜひ皆さんの手で楽しく作り上げてみてくださいね。美濃羽まゆみ